ジャニー喜多川氏の罪と社会の罪、忖度の罪
何と罪深いことを、ジャニー喜多川氏はしたのだろうか?
これは皆さんが思うところだと思います。
今苦しんでいるのは加害者ではなく被害者です。
追い詰められるのも被害者です。
事務所の立場なんかどうでもいいんです。
事務所なんてなくなってしまってもいいんですよ!
大事なのはタレントたちです。
タレントたちを健全に安全にプロデュースできる環境、それが整えられればいいと願います。
いっそのこと派閥がどうのとか…傍から見たら「意味不明なもの」が、もはや成立しえない健全な体制を作れればいいと思います。
不健全なものは、全て入れ替えて、「すっきりと作り替える」そういう「膿みを出すべき時期」が来たのかなって思います。
主に膿みは上の方に溜まっていると思います。
下の方の人は頑張って働いている。
そういう人だけ残して、目の上のたんこぶ(膿み)を排除してしまえればいいと思います。
会社として健全な物に作り替える、それしかないと思います。
このような状況になってもそんな夢みたいなことができるのかどうか?!は、私には分かり得ることではありませんが…今より一歩前に出れることは確かだと思います。
もしもそうなるのであれば、今の社長はもちろん加害者側に加担してきた不適切な人材を全て排除し、信頼できる新たな人材のみで形成するというのが、一番理想的な形だと思います。
今となっては、「ジャニーズ」なんて名前が忌々しいですよね。
東山さんがコメントで言っていたように、ジャニーズという名前がなくなって別のものになるということはありだと思います。
ただし、私の勝手な見解ではありますが、経営陣が変わらずに「名前だけ変える」というのでは、何の解決にもならないと思います。
そのことと「直接関係はない」ように思えても、実は問題の根本である、【権威を笠に着た横暴】によって運営がなされてきた実態、そこに溜まっている膿みを出すことができなければ、世間が納得しないと思いますし、生まれ変わったと認識されないと思います。
そうしなければ、実際にあるべき方向には変えられないと思います。
結果的に傷つくのは加害者ではなく被害者だけ!というもどかしさ・・
苦しむのはタレントである被害者です。
最も気まずい状況に追い込まれるのは、今活躍しているタレントたちです。
果たして被害の程度はどの程度だったのか?
自分は被害を受けたよ、被害を受けてないよ。
そのどちらの発言も、自分や誰かを傷つけることになります。
これは、ジャニー喜多川氏が、自覚すらしていない新たな罪だと思います。
【1つの間違い】がたくさんの人を傷つける。たくさんの忖度をうんで、たくさんの思いやり、飲み込んだ言葉、ファンの心、いろんな人を傷つけてきました。
【問題の種】は、それがたった一人の欲望だったこと、それがまかり通る社会だったこと、そこにこそ問題の種があると思います。
一部の権力者だけが得をする世の中であってはいけない。
しかし悲しいけれども、今はまだそういう世の中です。
安○総理の問題だって、死んでからしか真実が追求できないそういう世の中です。
権力者が強い世の中なんです。
「被害者が困るから、気まずい思いをするから」という理由で告発できないできたこと、「今更しょうがない」と見逃してきたファンの優しさを逆手にとって、権力者が得をしてきた世の中なんです。
そしてメディアの忖度…、メディアの忖度は思いやりではない。
自分が損したくない、得することは何もないので、告発しなかったそういう都合のいい「ことなかれ主義」の結果です。
その上で、問題を明るみに出すということが、「被害者に利益がない」ということも、見過ごす理由に正当性を与えてきたんだと思います。
性犯罪というのはそういうものなんです。
そして、自らの被害を見過ごしてきた、受け入れてきた本人が、結果的に「先輩になった時、後輩を守れない」という罪…。
自分が受けた犯罪を見逃すということは、新たな被害者が生まれることをを見過ごすことになります。
そうして傷つく人が増えていきます。
誰がイケないか、それは紛れもなく加害者ジャニー喜多川氏です。
この人が何もしなければ何も起こりませんでした!
芸能界に貢献したから何なのでしょうか?!
全ての罪が消えるのでしょうか?!
今売れているタレントは自分の努力が報われて売れているわけです。
どんなに、プロデュースをかけようとも、本人に才能と実力がなければ売れないわけです。
才能があっても、人に見られることがなければ実力を出すことはできません。
そんなきっかけを与える事務所が、自分の忖度でデビューさせたりさせなかったりそんなことがあってはなりません。
しかし今はまだ、そういうことがしやすい構図になっていると思います。
自分の気分次第で仕事入れるよ!入れないよ!
そういうことが簡単にできてしまう業界。そういうことがしやすい芸能界。
ジャニーズに限ったことではありません。
今回は男→男だったから、軽率に受け止められたことは否定できません。
もしこれが男女の問題だったら、違っていたと思います。
しかし、男女の問題でさえも、「このようなことがない」と言ったら嘘になるでしょう。
芸能界では枕営業とか「そういうもの」が普通にあるということも耳にします。
「そういうもの」が成立しない世の中にしていく努力がこれからは必要だと思います。
これをきっかけに世の中と芸能界が変わっていけばいいなと思います。
あまり期待はできませんが、今はネットの拡散力が発達しているので、今までにないこのような結果に繋がったんだと思うし、やり方次第では悪いことはすぐにばれます。
そこに望みを感じます。
これからは真実が勝つ時代、そう信じていきたいです。
性犯罪の罪、二次的な罪
罪がバレた時に加害者よりも被害者が苦しむ、そして「その後の人生で苦しみをずっと引きずっていかなければいけない」というのはなんと残酷なのことなのでしょうか?
それが性犯罪というものです。
加害者本人は気持ちいいだけに、罪の意識に薄いそういう厄介な犯罪です。
そして告発は被害者本人を苦しめるものですから、余計に告発しづらいものになります。
それを逆手にとってどれだけの悪事が見過ごされてきたのでしょうか?
30年間「見過ごされてきた」真実
思えば80年代後半、北浩次さんの告発本「光GENJIへ」が出てから30年以上経って初めて、テレビが大々的に取り上げたわけです。
当時、光GENJIファンだった私は、その本を読んで大変なショックを受けました。
…がメディアは、そのことについて何も触れてきませんでした。
なので何もなかったかのように流れていきました。
それが現在、海外のテレビが放送したことにより無視できぬ事柄となりました。
事務所がメディアに直接対応をしました。これは今までになかったことです。
知らぬ存ぜぬでは通せない状況になったのです。
きっかけは元所属タレントの告発でした。
・・・しかし元所属タレントの告発は今までも何度もされてきました。
なぜ今までは見過ごされ、今は見過ごされなかったのでしょうか?
- 海外に注目された。
- 本人たちがネットを使って顔を出して告発した。
これは大きいと思います。
しかし一番大きなことは、加害者であるジャニー喜多川氏がこの世にいないということだと思います。
それができたのも本人がいないということがあってのことだとも思いました。
それだけのハードルを超えなければ、真実を明るみにできないという皮肉な現実。
そしてこの状況を生暖かく見守ってきた私は思いました。
インターネットのない時代(1988~)でさえ、知られていたこの話題です。
私の知る限り多数の人が知っていました。
でも口にしてはないいけないという空気がありました。
しかしインターネットがなかったので、テレビが報じない限り「無きもの」となっていました。
そして、インターネットが普及してきた時代、おそらく2000年代に、もう一度話題になりましたよね??
TOKIOが勢いよく売れている時期だったと記憶しています。
私は当時、メディアに詳しくなかったので詳しい経緯は把握していませんが…そんな私の耳にも入るくらいの有名な話題だったと思います。
そういう問題が、みんなが知るところになったけれども、あえて触れない、むしろ逆手に取るぐらいの風潮になったように感じました。
少し暗いイメージを落としたジャニーズでしたが・・敢えて逆手にとった!そういう空気を私なりに感じ取っていました。(※ジャニーズタレントが敢えて同性愛者役でドラマに出たりとか…。(何のドラマかは、詳しく覚えていません、すいませんm(_ _)m)
そして、「ジャニーという巨大な権力を糾弾するということが、不可能」だと思わざるを得ないくらいの強大さを視聴者の私でも感じていました。
ジャニーズファンであったならば、余計にそう感じていたことでしょう。
そして、ジャニー氏を糾弾するよりも、「タレントを守る方が大事」そういう空気を感じました。
それは間違ってはいません・・しかしジャニー氏の罪は放っておいていいのでしょうか??
優しさの罪
ジャニー氏が死去した時に、ジャニーズファンではなかった私は、普通に「ジャニーさんは加害者だと思っていた」ので、ジャニーさんを惜しんでいる友人を見て、「でもジャニーさんは、ちょっと悪いこと(性加害)もしてたよね?」って、間接的にジャニーズファンの友人に問うたけれども、やはりジャニーさんは「リスペクトしているのでなくなって惜しい」という感想でした。
ファンの方もそれを知ってて認めていたということを知って、一瞬驚きましたが、「まあそうなるよね」という風にも思いました。
もちろんなくなってざまぁみろとは思いません。人がなくなったのだから悲しいです。
しかし加害者に対しての嫌悪感というものはないのかな?!と、違和感を感じました。
「ああ、そうなっちゃうものなんだな…?!」と、小さくショックを受けましたが、ファンの志としてはそれが自然なのだろうとも思いました。
複雑ですよね。。「人を憎まず罪を憎む」という感じです。
ジャニーさん自体はいい人なのでしょう…しかしいけないことをしました。
いい人でも、偉い人でも、「いけないことをしたら糾弾される」、そういう世の中でなければいけないと思います。
被害者本人に不利益になる気まずい事象だからこそ、本人が訴えなければ世に出にくいそういうものだったのかなと思います。
もし今、訴えてしまえば、今活躍しているタレントの不利益になるわけで、その方たちの名誉が傷つけられるわけです。
性犯罪というのは被害者であっても名誉が傷つけられるそういう罪深いものでもあります。
社会全体で、どのようにしたらいいのか考えていかなければならないのだと思います。
いじめと同じく、周りの人が見逃すということは、犯行を止めないという意味で加害者にもなりうるということで、ますます告発しづらい構図が生まれます。
そうやって見過ごされてきた。
人の優しさに、つけ込まれてきた。
ファンだってそれを知っていたけれども言わなかった。
それはタレントの不利益になることだから・・。
それは優しさです。
被害者本人も望んではいなくても、受け入れたという事実があるわけです。
物事が明るみに出れば、そのことに対しての罪悪感など、様々に向き合うことが出てくると思います。
被害者なのになぜ罪悪感を持たなければいけないのでしょうか?!
そういうデリケートな問題に付け込んでいるということに憤りを感じます。
「触れたくない部分には触れない」という忖度、それは今いる被害者を守りたいという思いやりの一部分でもあります。
性犯罪というものはそういうものを盾に取っているわけです。
これをきっかけにして、徹底的に対策ができれば、これも無駄じゃなかったといつかは思えると思います。
この先やるべきことは、ジャニーズ事務所に限らず、他の事務所に対しても、法律の整備をしたり、芸能界に「そういうこと(パワやセクハラ)がたくさんあるもの」という前提で、「そういう被害を届けて、タレントを守る組織」というものが必要になると思いますし、作っていくべきだと思います。
ジャニーズに限らず芸能界全体、社会全体、告発がしやすい世の中になってほしいです。
被害者への忖度、権力者への忖度、ともに壁をぶち破って本当にすべきことができる世の中になってほしいと願っています。
この先タレントが受けるダメージは?
誰がどの程度の被害を受けたのか?
被害を受けた程度によっても、不利益の程度が違います。
しかし被害者本人たちは不利益を負うべきではありません。
不利益を負うべきなのは加害者です。
そのような不利益からタレントたちを守るにはどうしたらいいでしょうか?
それはやはり本人たちが「被害の程度を世の中に知らせなくても告発を成立させることができるようにする」ということが必要だと思います。
正直、私は今回の「サンデーLIVE‼」を見ていて、東山さんが自分が被害者だとはっきり言うことを期待もしていました。
はっきりとした被害を言うことで、何かを打破することを期待している自分もいました。
しかし、東山さんの今回のコメントを聞いた今、やはりこれが適切だったのだろうと思いました。
やはり本人は被害について語らなくていい、そういう逃げ場は必要なのだと思いました。
傷ついていいのは加害者であり被害者ではありません。
その辺のバランスをうまく取りながら、見守っていけたらと思います。
今まで良くも悪くも、このような大きな罪が見過ごされてきた世の中なので、タレントたちが置かれている「気まずさをごまかす」ことなんてメディアにとっては、大した苦労はないことだと思います。
きっといい意味でも悪い意味でも、何事もなく、もちろんタレントに証言を無理強いすることもなく世間はこの問題を受け流していくと思います。
しかしせめて、ジャニーズの事務所内の膿みの洗浄とパワハラセクハラに対する業界の対応の改善が進めばいいと思います。
そして、最後まで引っかかることは…
再発防止策というけれども加害者本人はもういないわけですよ!!
そこが一番の問題だと思います!